いじめを減らすために知っておきたいこと~いじめっこの心理と対処法~

学校や職場など、人が集団で生活する環境だけでなく、相手の顔や名前が見えないネットの世界でも問題となっている「いじめ」。
いじめを減らすにはどうすればいいのでしょうか?
今回の記事では、一人一人がいじめの問題に向き合っていけるよう、「いじめっこの心理、対処法」の観点からお話ししていきます。
いじめられると怖いし、いじめても嫌われるだけだし、なくなってほしいよね!
誰かを傷付けなくても、自分の心を落ち着かせられる人が増えればいいよな!
いじめっこの心理
いじめっ子は一般的に悪い人として扱われています。なのでいじめを行えば周囲の人たちから嫌われてしまいますよね?
それなのになぜ、彼ら彼女らはそのような行動に出るのでしょうか?いじめっこはどのようなことを考えているのでしょうか?
これらを見ていきましょう。
いじめっこの主な心理
- 自分を不快にさせる
- 嫉妬
- 相手の苦しんでいる姿を見るのが楽しい
- 自分だけ不幸なのは許せない 等
相手の苦しんでいる姿を見るのが楽しいってどういうこと?怖すぎるよ!
寧ろ抗ってくれるほうが、対等で楽しいと思うんだけどね…
どっちが勝つか…勝負だ!
ってそれはもういじめじゃなくて、お互いの強さを競う戦いだよ!
いじめっこといじめられっこじゃなくて、ライバル同士だよ!

ではなぜ、このような心理が生じてしまうのでしょうか?
児童養護施設での経験がとてもわかりやすかったので、こちらを例に説明していきます。
まず、児童養護施設には、両親から虐待されたり、病気で育てられなくなってしまったために、施設へ入所せざるを得なくなった子どもが暮らしています。
なので子どもたちの多くは、心に傷を負っていますよね。
そこでも学校などと同じようにいじめが多く見られました。
それからいじめっこの生活に目を向けると、施設の職員から毎日のように怒られ、その怒り方が必要以上で不適切な傾向が高かったのです。

このことから、いじめっこは「自分は人から大切にされていない」と感じているのが予想できますね。
そのため、いつも褒められている子どもを見つければ、あの子ばかりずるいと嫉妬し、不快に感じ、自分と同じように苦しませようとするのです。
そしていじめた相手が、自分と同じように苦しんでいる姿を見て安心します。
いじめっこは苦しくても不快にさせる相手が職員だから、誰にも相談できなかったんだね!
「苦しいときは人に頼りましょう」というのも一理あるのだが、周囲に傷付けてくる人しかいなかった場合それはできないよね。
そして上記にも書いたように、いじめっこは一般的に悪い人として扱われます。
なので自分の気持ちを誰にもわかってもらえずに、他の子をいじめてしか落ち着くことができません。
それから、いじめっ子は「自分は人をいじめている」という意識よりも「自分はいじめられてきた」という意識の方が強いのです。
なぜなら、人を含めた動物には、苦しい記憶を強く残し、同じ目に遭わないように備える防衛本能があるからです。
そのため、いじめた記憶を忘れても、いじめられた記憶は残りやすいのでしょう。
そういえば、「私は過去にいじめられました!いじめは反対だ!」っていう活動をしている人は真剣な感じでわかるけど、「いじめましたー」っていう人はふざけていない?あれはどういうことなの?
「いじめました!」なんてわざわざ口に出す人は注目されたいのだろうね。人は良いことよりも、悪いことに目がいきがちだから、その心理を利用しているのだろう。
なるほど。好かれるか嫌われるかよりも、注目されるかを重視しているのかー!いろんな考え方する人がいるんだね!
いじめの対処法
いじめっこは、親や学校の先生、施設の職員などの大人に虐待されたり、年上の子にいじめられたりしたことを誰にも相談できず、その怒りをどうすればいいのかわかりません。
なのでいじめをしてしまうのでしたね。
では、どうすればそんないじめを減らすことができるのでしょうか?
次はその対処法について説明していきます。
いじめっこ本人ができること
- 人をいじめても心が落ち着くのは一時的だと知る
- 人が喜ぶことをやってみる
- 自分のやった行動は必ず返ってくると知る
- 虐待やいじめを真似しない
人をいじめても心が落ち着くのは一時的…
いじめて一時的に落ち着くことの何がいけないの?
これはアルコールや薬物依存症と同じで、
根本的な解決にはならないストレス発散法だからだよ。
しかも直接人に迷惑をかけている以上、一度やっただけでも問題となる。
よく考えてみてください。
親や学校の先生に傷付けれている、あるいは年上や同い年の子にいじめられているあなた。
どうして自分ばかりこんなに苦しまなきゃいけないんだろう?
人間なんて誰も信用できない。
優しくされている人、人気がある人ずるい。
そうだ、こいつらをいじめてやろう。
そしてこの後に、 いじめたらどうなるのかというところまで考えるのです。
世間ではいじめっ子は、悪として扱われています。
一度いじめをした人は、それをやめることができても許したくないと言う人もいます。
今まで自分を傷付けるのは、身近な人だけだったのに、それが地域の人、世界の人へと広がっていきます。
あなたはそうなることを望んでいるのでしょうか?違いますよね?
自分のことを好きだと言ってくれる人に、優しくしてくれる人に出会いたいのだと思います。
そう思うのなら、 自分から人を愛し優しましょう。

優しくしてくれる人がいたら、ありがとうって思うもんね!
基本的に、人に怒りを向ければ怒りが返ってくるし、優しくしてあげれば優しさが返ってくるんだよ。
ですが中には、優しくしてもそれを返してくれない人もいるかもしれません。
しかし、そんな人は本当に稀です。
一度返してくれなかっただけで、自分から優しくするのを諦めるのはやめましょう。
また、アニメや漫画の世界では、人を上手く陥れて楽しんでいるのも見かけますが、現実ではそんな簡単にはいきません。
ニュースでも流れているように、 最悪の場合刑務所送りにされることもあるので、そうなりたくない人はいじめをやめましょう。
いじめは自分の人生までも壊すことになるんだよー!
相手にとっても自分にとってもメリットなし!
そうなるくらいなら、多少は怒りを抑えてでも人に優しくした方が、受け入れてくれる人に出会える確率が上がると思うんだけど…どうだ?
それから、いじめっこの中には、周りがやっているからいいや、嫌われたくないからそうしようと、周囲に流されてやっている人もいると思います。
ですが、周りがやっていることは本当に正しいことなのでしょうか?
自分自身に言い聞かせてみてください。
あなたは周りの人に、全ての考えを否定されて、行動を勝手に決められて、殴られて、どう感じましたか?
その相手を褒めたいと思いましたか?感謝したいと思いましたか?
こんな人になりたいなと憧れの気持ちを抱けましたか?違いますよね?
または、 そうされている子はどんな表情をしていますか?
楽しそうですか?好きだと言ってくれますか?ありがとうと言っていますか?
違いますよね?
嫌だ、やめて、悲しい、苦しい、この人嫌い、来ないで……
そういったマイナスの感情しか浮かばないと思います。
であるならば、 例え周りがやっていたとしても、間違った行為なのです。
本当に正しい行為であれば、 褒めたい、感謝したい、憧れる、好きだといったプラスの感情が浮かびます。
なのでこのことを頭に入れておきましょう。
わかったー!けど、神里が怖い!
これが仁義のある指導だ!
いじめられた人ができること
- 自分を責めない
- いじめっこの立場も考えてみる
- 言いなりにならない
- できたら受け入れてあげる
- いじめっ子の真似をしない
上記でも説明したように、いじめっこもあなたがいじめられているように、いじめられてきたのです。ですがその人は、苦しい感情をどうしていいのかわからずに、八つ当たりをしています。
決してあなたが悪い人だから、弱いから、いじめられているわけではありません。
なので、自分を責めないようにしましょう。
自分を責めたら、いじめっこがやっていることと同じことを、
自分にやっていることになっちゃうよー!
いじめられたらまずは、人や自分をいじめる以外の落ち着く方法を探すのだ!
また、子ども同士では、自分の怒りの感情をぶつけられる人が強く、できない人は弱いとされています。
ですが大人同士では、自分の怒りを抑えられずに人にぶつけるのは弱く、怒りを抑えて相手を思いやれる人が強いとされています。
あなたは、子どもっぽいカッコ悪い強さが欲しいですか?
それとも大人っぽいカッコイイ強さが欲しいですか?
自分の欲しいと感じる強さを、目指してみましょう。
なりたい姿をハッキリさせておくと、自分の行動に自信が持てるよね!
できる限り、人に流されないようにしておくといいかもな。
さらに、いじめっこが怖いからといって、なんでもかんでも言いなりになっていてはいけません。
それでは相手の虐めたい欲求を満たすことになり、どんどん悪化していきます。
関わりたくなければ、嫌われることを恐れず無視し、飽きてもらえるようにしましょう。
また、いじめっこの「自分は大切にされていない」という心理を利用し、相談にのってあげるのもいいかもしれませんね。
そういえば、俺が小学生のときの話だけどね、施設の職員に怒られるのは面倒だと思ったから、頑なにルールと日課を守っていたんだよ。するとそれを見た職員は俺を見て褒めるんだ。
そうしたらそれを見た、友達におまえだけずるいといじめられるんだ。
だけど俺はそれに関わるのも面倒で、無視していた。
その後、無視されたのがさみしかったのか、いじめてきた子から普通に話しかけられた。そこでも俺は衝突するのが面倒だから許したら、その子と仲良くなれたよ!
神里って感情あるの?本当に人間?
このようにいじめっこの中には、いじめたいという気持ちよりも、さみしいという気持ちの方が強い人もいます。
そういったことに気付けると、いじめっこも早い段階でいじめをやめてくれるでしょう。
しかし、いじめてきた人を許すのは、簡単なことではないので無理にやる必要はありません。
ですがその恨みをSNSやネット掲示板に書き込んだり、動画に流すのはやめましょう。
それでは、あなたもいじめっこの真似をしていることになります。
いじめっこの正体こそ、あなたと同じようにいじめられて、復讐したり、弱い人に八つ当たりしたりする人だと思ってください。
こういったことを自覚し、立ち止まれる人が増えればいじめを減らすことができます。
またネット上では、匿名でバレないだろうと思っていても、通報されればそのサイトを運営している会社に特定されます。
そうなるとやはり、刑務所送りにされてしまいますね。
どうせ誰も見ないだろう、と思っていても人は案外見ているものです。
特に攻撃的な発言は目立ってしまうので注意しましょう。
心の中で思うのも、紙に書いたりするのも自由なんだけどさ…
人に対する恨みを他人が見える形で行動に移すと、
何が起こるかわからないんだよねー!
生き物の脳は攻撃されるリスクに備えて、そういったものには敏感だからね。
攻撃的な発言をして、威嚇している者を見つけたら排除するか、避けたくなるんだ。
ここまで、人を傷付ける行動はいけないと書きましたが、心の中で憎むだけなら本当に自由です。
寧ろ、「憎んではいけない、憎んではダメだ」なんて考えていると疲れてしまいます。
大切なのは、「自分は○○にいじめられたから憎い。憎く思うのは悪いことじゃない。」
このように自分で自分を認めてあげることです。
それができれば、人を攻撃しなくても落ち着けるようになります。

おわりに
今回の記事では、いじめを減らすために知っておきたい、いじめっこの心理と対処法についてお話ししました。
いじめられたことを許してあげるのは、決して簡単なことではありません。
なので許せなければ、許せないままでもいいのです。
ですが、いじめっこの心理を知ることで、自分が同じ行動をとらないように立ち止まることができます。
是非、できる人だけでも実践して、いじめのない社会を目指しましょう!
憎いあいつを思い出したらああああああ
オレはゲームでモンスターに相手してもらって、怒りを力に変えて遊ぶ!
そしてそれができたら、自分を褒める!
いいねいいね、俺はゼノスの言葉を思い出すよ、それが一番効く!
ありがとうございました!
参考文献:詫摩 武俊 性格心理学への招待 第12刷発行 サイエンス社 1999 182~194